火. 12月 24th, 2024

    ●テーマ:社会課題の解決につながるリスク評価とは?
    ●日 程:2022年6月24日(金)14:00~17:00(予定)(オンライン開催)
    ●参加費:無料
    ●申 込Zoomウェビナー登録

    趣 旨
     リスクに基づくアプローチ(risk-based approach)が様々な分野で導入されていますが、多くの場合、特定の工学システム、特定の化学物質、特定の自然災害、特定のウイルスなどを対象に、それらが「(ある特定の事象が)どれくらいリスクがあるか(どれくらい悪いか)」を問うというアプローチがとられます。しかし、この方法はある特定の事象についてのリスクレベルを把握したり、警鐘を鳴らしたりすることはできますが、より上位の社会の課題の解決に役立つとは限りません。政策立案に資する問いは「ある課題を解決するためにより適切なソリューションは何か」や「実施しようとしている対策はどれくらい良い対策なのか」です。こうしたアプローチは解決志向リスク評価(solution focused risk assessment)と呼ばれます。「課題」にはいくつかの段階があると思いますは、例えばSDGs(持続可能な開発目標)の17の課題などが挙げられます。具体的にはまず解決したい課題を定義したうえで、解決に資する複数の対策オプションを作成します。次に対策オプションごとに当該リスクの削減効果や他の様々な影響を予想し、これらをもとに政策意思決定が行われます。
     本シンポジウムでは最初に解決志向リスク評価の考え方をわかりやすく解説したうえで、気候変動、自然災害、新型コロナウイルス、海洋プラスチック、データ利活用といった分野横断的な多様な事例をとりあげ、最後に、リスク評価が政策立案に役に立つための戦略をみんなで検討したいと思います。

    プログラム
    ・基調講演
     「政策立案に役立つ解決志向リスク評価」永井孝志(農業・食品産業技術総合研究機構)
    ・事例パート
     「新型コロナウイルスの感染リスク評価と対策」保高徹生(産業技術総合研究所)
     「海洋プラスチック課題のリスク評価のあり方」藤井健吉(花王株式会社、リスク学会理事)
     「防災政策におけるリスク評価とその活用」永松伸吾(関西大学/防災科学技術研究所)
     「気候変動に関する地球規模でのリスク評価」高倉潤也(国立環境研究所)
     「データ利活用におけるプライバシー影響評価の考え方」岸本充生(大阪大学、リスク学会理事)
    ・パネルディスカッション(司会進行 岸本充生)

    協賛団体(順不同、6月22日現在)
    一般社団法人環境情報科学センター、一般社団法人大気環境学会、一般社団法人日本計画行政学会、一般社団法人日本人間工学会、一般社団法人廃棄物資源循環学会、エコケミストリ-研究会、科学技術社会論学会、公益社団法人環境科学会、公益社団法人土木学会 、公益社団法人日本都市計画学会、公益社団法人日本水環境学会、日本社会心理学会

    By sraj