「Risicare~勇気をもって試みる~混迷の時代に生きるための基盤」
2021年度の大会は、新型コロナウイルスの世界的流行のため昨年の方式を踏襲し、オンライン開催となりました。これも、今後続くかもしれないアフターコロナの学会活動の一つの姿かもしれません。リスクが日に新たに発生している現代、冷徹にそれを評価する目と、温かい気持ちでそれとつきあい管理していく気持ちの両方が望まれているのでしょう。これを通じて「リスクを自分ごと化」していくことが、本来のリスクリテラシーと言えるのではないでしょうか。世の中を動かす原動力に占める、「リスク」の役割は小さくありません。むしろ支配的ですらあると考えられます。すなわち、リスクへの気づき、共考、評価と意思決定、そして対策発動・行動誘発という一連の営みが社会を動かしていると考えられます。
リスクとの関わりを持たない分野はないといってもいい現代において、いまここにあるリスク、新興リスク、見えにくいリスクについて、仲間内での議論を超えて、真に、学際的な議論のために、本大会にご参集いただけることを願っております。
大会実行委員長 大阪大学 東海明宏